アフィリエイトマーケティングで成果を出すためには、計測とトラッキングが不可欠です。
この記事では、アフィリエイトの計測タグを中心に、Cookie、ITPの影響など、成果な計測の基本から設定方法までわかりやすく解説します。
本記事のまとめ:アフィリエイト計測タグの早見表
アフィリエイトタグとは | フィリエイト広告経由の表示回数、クリック数、コンバージョン数などを計測することができるタグ |
アフィリエイト計測の種類 | ・リダイレクト計測 ・ダイレクト計測 |
アフィリエイトタグの種類 | ・JSタグ(主流) ・imgタグ |
タグの設置方法 |
1. LPにタグを設置する 2. サンクスページにタグを設置する 3. LPドメインのDNSサーバーで設定を行う 4. テスト注文を行う |
おすすめの計測システム | ・アフィリコード・システム ・アフィリエイトアド(AFAD) ・admage ・AdCent |
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アフィリエイトタグとは
アフィリエイトタグとは、アフィリエイト広告で発生した成果を正確に計測するためのタグ(コード)です。
アフィリエイトタグをホームページやLPに設置することで、広告の表示回数、クリック数、コンバージョン数などを計測することができます。
アフィリエイト広告は成果報酬型の広告ですので、アフィリエイトタグを設置して成果が発生したかどうかをきちんと計測できなければ、アフィリエイト広告の仕組みそのものが機能しなくなります。
アフィリエイト広告を成り立たせている根幹が、アフィリエイトタグということになります。
クッキー(Cookie)とは
アフィリエイトタグを理解する上では、クッキー(Cookie)の理解が不可欠です。
ここからはクッキーについて説明します。
クッキーとは
クッキーとは、Webサイトを訪れたユーザーの情報を一時的に保存しておくための仕組みです。
クッキーは、Webサイトのサーバー(またはJavaScript)からユーザーのWebブラウザに送られ、そこに情報が一時的に保存されます。
例えば、ショッピングサイトでお気に入りの商品を見て、後でまたその商品が表示されるのは、クッキーが働いているからです。
クッキーを活用することで、ユーザーが再訪した際にサイトがその人を覚えて、スムーズな体験を提供できるのです。
なお、クッキーには大きく2種類があります。
ファーストパーティークッキーとサードパーティクッキーです。
ファーストパーティークッキー | ユーザーが訪れているWebサイトのドメインから直接発行されるクッキー |
サードパーティクッキー | ユーザーが訪れているWebサイトとは異なるドメインから発行されるクッキー |
ファーストパーティークッキー
ファーストパーティークッキーとは、ユーザーが訪れているWebサイトのドメインから直接発行されるクッキーのことをいいます。
ファーストパーティークッキーは、広告主にとって重要な役割を果たしています。
ユーザーがどのWebサイトを訪れたか、どんなページを見たかを記録することで、より効果的なマーケティング活動が可能になります。
サイト訪問者の行動データを追跡し、次回訪問時にパーソナライズされたコンテンツを表示したり、リターゲティング広告を表示することができます。
サードパーティクッキー
サードパーティクッキーとは、ユーザーが訪れているWebサイトとは異なるドメインから発行されるクッキーです。
あるWebサイトを訪問中に、別の企業や広告主が発行したクッキーが訪問者のブラウザに保存される仕組みです。
例えば、ニュースサイトの閲覧中に、サイト内の広告が別の企業のものであった場合、その広告主がサードパーティクッキーを発行しブラウザに保存します。
これにより、ユーザーが他のWebサイトを訪問した際にも、同じ広告が表示されたり、ユーザーの行動を追跡したりすることが可能になります。
一方、最近ではプライバシー保護の懸念から、各ブラウザがサードパーティクッキーの使用に制限をかけるようになっています。
サードパーティクッキーの使用制限により、アフィリエイト広告だけでなくさまざまなWeb広告の効果計測に問題が生じています。
ITPによるトラッキングへの影響
アフィリエイトタグを理解する上では、ITP(Intelligent Tracking Prevention)への理解も不可欠です。
ITPとは
ITP(Intelligent Tracking Prevention)はApple社のSafariブラウザに搭載されたクッキー妨害機能で、ユーザーのプライバシーを保護するためにクッキー付与を制限します。
ITPによってファーストパーティークッキー、サードパーティクッキー問わずクッキーが制限されるため、Web広告の効果測定を正確に計測することが難しくなり、特にリターゲティング広告の効果が低下する可能性があります。
ITPが導入される以前は、サードパーティクッキーを利用した広告配信が容易にできましたが、現在はITPの影響により、サードパーティクッキーは即時で無効化されるようになりました。
ITPに対応するためには、ファーストパーティクッキーや他のデータ収集手法を駆使し、より精度の高いトラッキング方法を取ることが求められます。
プライバシーと効果的なマーケティングのバランスを取ることが、今後の課題となります。
ITPにより制限されること
ITPが導入されてから、アフィリエイト広告におけるトラッキングが大きな影響を受けています。
LP(ランディングページ)ドメインと異なる第三者が付与するサードパーティクッキーは、すぐに削除されます。
また、LPドメインと同一のファーストパーティクッキーも、JavaScriptタグ経由では24時間以内に削除されます。
そのため、現状、アフィリエイト広告のトラッキングは大きな苦戦を強いられています。
アフィリエイト広告を実施するなら、ITP対応に適合した計測方法を採用することが不可欠です。

アフィリエイト計測の種類
ここからは、代表的な計測方法であるリダイレクト計測とダイレクト計測について解説します。
なお、どの計測方法を採用するかは、ASPや代理店に相談して決定することが一般的です。
- リダイレクト計測
- ダイレクト計測
リダイレクト計測
アフィリエイト計測方法にはいくつかの種類がありますが、その中でもリダイレクト計測が最もメジャーな方法です。
リダイレクト計測は、ユーザーがクリックすると一度別のクッションページに飛ばされ、そこから目的のランディングページ(LP)へと遷移する仕組みです。
ユーザーの行動を正確に追跡しやすく、データを確実に計測できるため、多くのアフィリエイトプログラムで採用されています。
特にワンタグツールなどを活用してソケット連携というデータ連携方法を採用する場合には、リダイレクト計測のみ対応しています。
ダイレクト計測
ダイレクト計測は、ユーザーが広告をクリックしたときに直接ランディングページ(LP)に遷移し、成果を即座に計測する方法です。
ダイレクト計測のメリットは、設定方法がシンプルで、余分なページ遷移がないことです。
なお、ダイレクト計測を採用するかリダイレクト計測を採用するかどうかは、ASPや代理店に相談の上、判断しましょう。
アフィリエイトタグの種類
タグの種類は、大きく分けてJSタグとimgタグがあり、現在はJSタグが主流です。
JSタグ
JSタグ(JavaScriptタグ)は、JavaScriptを利用して計測データを取得するタグのことをいいます。
JSタグをWebページに埋め込むことで、ユーザーがページを訪問した際の行動や、特定のアクションをトラッキングできます。
JavaScriptが動作するため、ブラウザやデバイスに依存せず、幅広い環境でデータを収集できる点が大きな魅力です。
例えば、ユーザーが商品ページを見た、カートに商品を入れた、購入完了ページに遷移したなど、すべてのアクションを計測することが可能です。
imgタグ
imgタグはアフィリエイト広告だけでなくさまざまな広告で使われていましたが、現在ではほとんど利用されていません。
その理由は、データ収集機能がシンプルすぎて、複雑なアクションや詳細なユーザーの行動を追跡するには不十分だからです。
imgタグは、ページに表示された画像をトリガーとして計測を行います。例えば、特定のアクションが起こるたびに画像が読み込まれることでデータを取得できますが、複雑なイベントやデータ分析には向いていません。
また、ブラウザによっては、画像を非表示にしたり、読み込まない設定がされていることもあり、精度に欠けることがあります。
そのため、現在ではJSタグなど、より高度で柔軟な計測方法が主流となっています。

アフィリエイト広告のタグの設置方法
ここからは、アフィリエイト広告のタグ設置方法を4つのステップに分けて解説します。
- 1. LPにタグを設置する
- 2. サンクスページにタグを設置する
- 3. LPドメインのDNSサーバーで設定を行う
- 4. テスト注文を行う
1. LPにタグを設置する
まずはじめに、アフィリエイトタグをユーザーが遷移するすべてのページに埋め込みます。
一般的には、Googleタグマネージャー(GTM)を使用して、タグの管理や設置が簡単に行えます。
2. サンクスページにタグを設置する
続けて、サンクスページにサンクスページ用のタグ(1のタグとは別のもの)を設置します。
なお、タグ設置の際、発生した成果の計測を正確に行うため、成果識別子(ユニークな英数字等)や売上金額(ECサイト等の定率案件の場合)が計測できるよう、タグを加工したりWebサイトを改修したりする必要が出てきます。
詳しくは社内のシステム担当かASPの担当者に確認しましょう。
サンクスページにタグを設置すると、購入完了やフォーム送信完了時に成果がしっかりトラッキングされ、成果が計測できるようになります。
3. LPドメインのDNSサーバーで設定を行う
ITP対応を行うため、LPドメインのDNSサーバー上でCNAMEやAレコード等の設定を行うことが一般的です。
ですが、ASPや計測システムによっては不要なこともあります。
詳しくは社内のシステム担当やASPに確認しましょう。
4. テスト注文を行う
テスト注文を実施して、タグが正常に機能するか確認します。
アフィリエイトのアクセス解析方法
アフィリエイト広告経由のアクセスを解析する方法としては、ASP管理画面を利用する方法と、GA4を利用する方法と2種類あります。
ASP管理画面の場合
アフィリエイトのアクセス解析方法として、ASPの管理画面を活用するのが最も一般的です。
ASP管理画面内では、広告のパフォーマンスを簡単に確認できるレポート機能が提供されています。
例えば、A8の管理画面では、期間別、サイト別等で各種データを確認可能です。
GA4の場合
GA4を使ってアフィリエイト広告のアクセスを解析することも可能です。
1. ASPの入稿URLにGAパラメータを付与
事前に入稿URLにGA4のパラメータを付与します。
以下が実際のパラメータの例です。【ASP名】の部分を、ASPに応じて変更します。
?utm_source=【ASP名】&utm_medium=affiliate
2. GA4で確認する
パラメータを付与すると、「参照元/メディア」の部分にアフィリエイト広告経由の流入が表示されるようになります。
また、イベント設定とコンバージョン設定を行うことで、アフィリエイト広告経由の成果をより詳細に分析できるようになります。
おすすめのアフィリエイト計測システム
最後に、おすすめのアフィリエイト計測システムを紹介します。
アフィリコード・システム
株式会社リーフワークスが提供するアフィリコード・システムです。
アフィリエイト広告を自社で運用する際、「計測の精度」「アフィリエイター管理」「報酬支払いの効率化」など、多くのポイントを最適化する必要があります。
「アフィリコード・システム」は、成果計測・管理機能を標準搭載しながら、運用の自由度を高く設計されているため、ビジネスモデルに合わせた柔軟なアフィリエイト戦略を実現できます。
例えば、既存のマーケティング施策と連携しながら、特定のアフィリエイターと個別条件で提携することも可能です。
さらに、ワンタグ計測機能を活用することで、複数ASPへの出稿や異なる配信媒体への掲載を一元管理し、より正確なデータ分析が可能。Cookie規制が進む中でも、確実な成果計測と継続的な最適化をサポートします。
多機能、且つ選べる豊富なプランでアフィリエイト運用を強化。
10年以上の実績、シリーズ累計1,500社超の信頼。(2025年3月時点の情報です。)
アフィリコード・システムは、あなたのアフィリエイトビジネスを強力に加速させる有力な選択肢となります。
アフィリエイトアド(AFAD)
アフィリエイトアドは、CATS株式会社が提供するアフィリエイトシステムです。
標準的な計測機能に加え、ワンタグ機能も搭載されており、これ一つでアフィリエイト管理が完結します。
さらに、クラウドプランでは初期費用が0円、月額費用が65,000円とコストパフォーマンスが良く、機能と価格のバランスに優れたシステムです。
admage
株式会社ディマージシェアが提供するアフィリエイトシステム「admage」は、通常の計測機能に加え、ワンタグ機能も搭載しています。
その特徴は大きく2つあります。
1つ目は、導入企業に合わせた柔軟なカスタマイズが可能な点です。
レポート画面のUIやDMPなど、外部ツールとの連携も要望に応じて対応できます。
また、スタンダードプランではカスタマイズはありませんが、事業の成長に応じてカスタマイズプランにスムーズに移行できるため、事業規模の拡大に合わせたプラン設計がされています。
2つ目の特徴は、専任担当者によるサポートです。
Web広告の専任エンジニアが保守業務を行い、システム上のトラブルに対応します。
さらに、画面操作や仕様に関する質問にも専任担当者が対応し、導入時のレクチャーも含めてサポート体制が整っています。
AdCent
AdCentは、a-works株式会社が提供するアフィリエイトシステムです。
主に、ワンタグと複数のASP間でのデータ分析に特化しており、すでに複数のASPを利用している広告主にとっては非常に有効なツールです。
ASP機能も備えていますが、広告素材の登録機能がないなど、いくつかの機能に制限があるため、利用の際にはその点を考慮する必要があります。
まとめ
この記事ではアフィリエイト広告の計測方法について紹介してきました。
アフィリエイト広告の計測は専門性が求められますが、マーケティング担当者であれば最低限のタグ知識は押さえておくべきです。
広く浅くでも理解しておくことで、施策の精度や連携の質が大きく変わります。