ITP対応とは?WEB広告への影響と対策方法を解説

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公開日:2022.07.26 / 最終更新日:2024.11.13


Webマーケティング担当者なら耳にしたことがある「ITP」という言葉。

ITPはiPhoneのSafariブラウザに搭載されたCookie(クッキー)防止機能ですが、ITPについて深く理解している人はそう多くないのではないでしょうか?

この記事では、ITPの基本概念と、ITPによるWeb広告への影響、ITPへの対応方法についてまとめて解説していきます。

この記事を読めば、ITPへの理解が深めること間違いなしです!

 

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ITPとは

Safariブラウザのプライバシー保護機能

ITPは「Intelligent Tracking Prevention」の略で、Apple社のiOS11からSafariブラウザに搭載され始めたトラッキング防止機能です。

ITPはユーザーのプライバシー保護を目的にしており、Cookieを制限することで個人情報の追跡を防ぐ仕組みとなっています。

多くのWeb広告がCookieを用いてユーザー行動を追跡していますが、ITPの登場により、Web広告の精度が落ちるという影響が出ています。

もともとSafariブラウザでのみ機能していたITPですが、iOS14およびiPadOS14(2023年9月〜)以降は、iOS及びiPadOS上で動作する全ブラウザ、iOS及びiPadOSの別アプリ内で立ち上がるブラウザでも適用されるようになっています。

つまり、最新のApple製品を使用しているユーザーの全てがITPの影響を受けることになります。

Cookieとは

ここで改めてWeb広告におけるCookieについて確認しましょう。

Cookieとはユーザーの行動を追跡するためのデータファイルで、サイト訪問やクリックなどの情報を記録しています。

Cookieにより、個々のユーザーに最適化された広告を表示することが可能となり、広告の成果計測が可能となります。

日本におけるITPの影響度

日本におけるiPhoneユーザーの割合は50.0%(※)ですので、日本にあるスマートフォンの半分がiPhoneです。

また、Web広告の配信先の7〜8割がスマートフォン向けです。

つまり、Web広告におけるをiPhoneへの配信割合は無視できないほど大きいことになります。

iPhoneへの配信が多いということは、それだけITPの影響を受けることになります。

そのため、多くのWeb広告の配信精度が下がりつつあることが考えられます。

実際にインターネット広告でITPの導入タイミングでコンバージョン数が減少したというような事例も聞かれるようになりました。

これは、ITPの影響で、コンバージョン数が実際よりも少なくカウントされていることが要因と考えられます。

※参照:MMD研究所

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ITPの変遷

2017年9月に登場して以来、ITPは複数回アップデートが行われています。

現在の最新バージョンはITP2.3です(2024年7月現在)。

ここからはITPの各バージョンの主な特徴を簡単に説明します。

ITP1.0

2017年9月:サードパーティーCookie(※)を24時間で無効化

(※)アクセスしたサイトと異なる第三者のドメインが発行したCookieのこと

ITP2.0

2018年9月:サードパーティーCookieを即時無効化

ITP2.1

2019年3月:JavaScript発行のファーストパーティCookie(※)を7日間で削除

(※)アクセスしたサイトから直接発行されているCookieのこと(Cookie発行元ドメイン=サイトのドメイン)

ITP2.2

2019年4月:JavaScript発行のファーストパーティCookieを24時間で削除

ITP2.3

2019年9月: ローカルストレージを規制対象に追加

現行(iOS17)

2023年9月〜:safariブラウザだけでなく、iOS及びiPadOS上で動作する全ブラウザ、別アプリ内で立ち上がるブラウザもITPの対象に

参照:AD EBiS サポートサイト

ITPによる広告への影響

ITPにより、WEB広告全体でコンバージョン数の計測漏れやリマーケティングデータの縮小といった影響が起こっています。

【Web広告全般】CV計測漏れ

WEB広告の仕組み上、成果計測を行うためには、基本的にCookieを利用する必要があります。

ですが、ITPが登場したことにより、Cookieが妨害されることになり、広告の成果計測が正しく行われないようになりました。

広告をクリックしてから24時間以内にCV(コンバージョン)した場合にはきちんとCV計測が行われますが、最初のクリックから24時間を超えてからCVすると、広告管理画面でCVが計測されなくなっているのです。
(ファーストパーティーCookieの場合)

【リマーケティング広告】ユーザーリスト縮小

リマーケティング広告とは、一度サイトを訪れたユーザーに再度同じ広告を出す広告手法です。

リマーケティング広告ではCookieを用いて広告を配信するため、ITPによりCookie計測が妨害されると大きな影響を受けることになります。

リマーケティング広告の場合、数日から数週間を空けて再度広告を出すことが一般的ですが、そもそもCookieが24時間しか残らないため、本来広告を出したいユーザーに広告が出せなくなってしまうのです。

【アフィリエイト広告】アフィリエイターの掲載意欲低下

アフィリエイト広告において、アフィリエイター(ブログなどの運営者)は、サイトに記事を掲載し、その記事経由で商品・サービスが売れると報酬がもらえます。

アフィリエイターとしては、少しでも多く成果を発生させて報酬を最大化したいと考えています。

ですが、広告主がITPに対応していない状態でアフィリエイト広告を実施すると、成果計測に漏れが生じるため、アフィリエイターにとっては機会損失が生じることになります。

以上のことから、ITP対応をきちんと行わないと、アフィリエイターの広告掲載意欲が低下してしまい、成果の発生が遠のいてしまうことにつながります。

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ITPへの対応方法

ここからは、主な広告媒体のGoogle広告、Yahoo!広告、Facebook広告、アフィリエイト広告それぞれのITP対応方法を説明します。

Google広告

Google広告におけるITP対応は、グローバルサイトタグとイベントスニペットを設置することで対応が完了します。

また、Googleタグマネージャーを利用してタグを設置する場合には、コンバージョンリンカーを設定することでも対応可能です。

Google広告ヘルプ

Yahoo!広告

Yahoo!広告では、サイトジェネラルタグとコンバージョン測定補完機能タグを使用してタグを設置することでITP対応が完了します。

Yahoo!広告ヘルプ

Facebook広告

Facebook広告では、Facebookピクセルをサイトに設置することとあわせて、配信先のサイトのドメイン認証を行うことと、イベントの優先順位の設定を行うことでITP対応が完了します。

Metaビジネスヘルプセンター

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告では、各ASPの推奨するITP対応のガイダンスに則って対応を行うことでITP対応が完了します。

ですが、ASPによってITPに対する対応方法が異なっているため、複数ASPを稼働している場合には、それぞれのASPごとにITP対応を行う手間がかかります。

一方、一部のアフィリエイト代理店が提供している「ワンタグ」というアフィリエイトタグの一元管理システムを使うことで、1回の対応で全ASPのITP対応を完了させることができます。

また、ワンタグシステムによっては、広告をクリックしてから成果計測ができる日数を自由に設定する事が可能になります。

なお、シードでもワンタグツールを提供していますので、興味のある方はぜひお問い合わせください!

ITPの今後

GoogleもCookie規制を実施

プライバシー保護の観点から、GoogleはWebブラウザ「Google Chrome」におけるサードパーティーCookieのサポートを2024年末に終了すると発表しています。

また、Googleアナリティクスにおいても、Cookieに対してより強化されたGA4が導入されるなど、ITP周りで大きな動きが起きています。

参照:Google Cloud

Cookieが廃止される?

世界的な個人情報保護の流れから、Cookie規制は今後さらに進むと考えられます。

それに伴い、ファーストパーティCookieを使ったWEB広告配信には大きな影響が考えられます。

ただし、Cookieに変わる技術も各社で研究が進んでいるようです。

個人情報保護の強化を進めながらも効率的なWeb広告を実現するという課題に業界関係者は向かい合う必要があるでしょう。

まとめ

ランディングページのまとめ

ITPはWeb広告に多大な影響を及ぼす機能です。

Webマーケティング担当者にはこれまで以上にITPについて深く理解し対応することが求められています。

ただ、そうは言ってもITP対応には手間も時間もかかります。

ITP対応まで手が回らないというあなた。

ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください!

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