グロスとは?ネットとの違いや計算方法、広告業界での使い方をわかりやすく解説

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公開日:2026.10.21 / 最終更新日:2026.10.23


グロス(Gross)とは、経費や手数料などを差し引く前の「総額」を意味するビジネス用語です。広告業界では、広告媒体に支払う費用と広告代理店の手数料を合計した金額を指します。

グロスと対になる言葉が「ネット(Net)」です。両者の違いを理解していないと、広告予算の管理や費用対効果の分析に支障が生じる可能性があります。

特にWeb広告を代理店に依頼する場合は、広告予算のうち、実際の広告配信にいくら使われるのかを把握することが重要です。

本記事では、グロスの基本的な意味やネットとの違い、具体的な計算方法を解説します。広告取引における使い分けや注意点も紹介するので、広告予算の策定や代理店との契約にお役立てください。

本記事のまとめ:グロスとは

グロスとは?基本的な意味を解説 グロスとネットの違い
広告業界におけるグロスの意味
広告費のグロス・ネット・マージンの仕組み 広告主・広告代理店・媒体社の関係
マージンとは?代理店手数料との関係
グロスとネットの計算方法 グロス金額の計算方法
ネット金額の計算方法
広告予算100万円の場合の計算例
グロス建てとネット建ての違い グロス建て|広告費の総額を基準にする方法
ネット建て|広告媒体費を基準にする方法
広告業界でグロスとネットが使われる主な場面 広告代理店との契約・見積もり
広告予算の管理・配分
広告の費用対効果の分析
グロスCPAとネットCPAの違い グロスCPAとは?
ネットCPAとは?
グロスCPAとネットCPAの使い分け
広告費のグロスとネットを適切に管理する方法 広告管理画面と請求書の金額を照合する
広告予算と運用実績を同じ基準で比較する
グロスとネットを扱う際の注意点 代理店手数料の計算基準を確認する
グロス金額だけで広告代理店を比較しない
広告費以外の費用も含めて費用対効果を判断する

 

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グロスとは?基本的な意味を解説

グロス(Gross)とは、経費や手数料などを差し引く前の「総額」や「全体量」を意味する言葉です。ビジネスでは、売上や広告費、給与など、さまざまな場面で使用されます。

グロスの対義語は「ネット(Net)」で、こちらは一定の費用や控除額を差し引いた後の「純額」を指します。

ただし、グロスとネットが具体的に何を含むかは、業界や取引内容によって異なります。そのため、言葉の意味だけでなく、実際の業務でどのように使われるのかを理解することが重要です。

ここでは、グロスとネットの基本的な違いや、広告業界におけるグロスの意味を解説します。

グロスとネットの違い
広告業界におけるグロスの意味

グロスとネットの違い

グロスとネットの違いは、特定の費用や控除額を差し引く前の金額か、差し引いた後の金額かという点です。

項目 グロス(Gross) ネット(Net)
意味 総額・全体量 純額・正味
金額の考え方 控除前の金額 控除後の金額
広告業界での例 媒体費+代理店手数料 媒体費
給与での例 税金などを引く前の総支給額 税金などを引いた後の手取り額
売上での例 返品・値引き前の総売上高 返品・値引き後の純売上高

例えば、広告代理店に100万円の広告予算を支払い、そのうち20万円が代理店手数料、80万円が媒体費となる場合、グロスは100万円、ネットは80万円です。

広告主が負担する総額と、実際に広告配信へ充てられる金額は異なるため、広告予算を管理する際には両者を区別する必要があります。

広告業界におけるグロスの意味

広告業界におけるグロスとは、広告媒体への掲載費用と広告代理店の手数料を合計した金額のことです。

広告代理店を通じてWeb広告を配信する場合、広告主が支払う費用には、Google広告やMeta広告などの媒体費に加え、代理店の運用手数料が含まれることがあります。

このとき、媒体費と代理店手数料を合計した金額を「グロス金額」、媒体費のみの金額を「ネット金額」と呼びます。

例えば、広告代理店から「月額広告予算100万円(グロス)」と提示された場合、必ずしも100万円すべてが広告配信に使用されるわけではありません。

グロス金額だけを確認して広告施策を進めると、想定していた配信予算と実際の媒体費に差が生じる可能性があります。

そのため、広告代理店に見積もりを依頼する際は、グロス金額だけでなく、ネット金額や代理店手数料の内訳も確認することが大切です。

広告費のグロス・ネット・マージンの仕組み

広告費のグロスとネットを正しく理解するためには、広告主・広告代理店・広告媒体の間で、どのように費用が発生するのかを把握することが重要です。

特に広告代理店を利用する場合は、媒体費に加えてマージンと呼ばれる手数料が発生することがあります。

ここでは、広告取引に関わる3者の役割と、グロス・ネット・マージンの関係について解説します。

広告主・広告代理店・媒体社の関係
マージンとは?代理店手数料との関係

広告主・広告代理店・媒体社の関係

広告代理店を通じてWeb広告を出稿する場合、一般的に広告主・広告代理店・媒体社の3者が関わります。

区分 主な役割
広告主 広告予算を負担し、商品やサービスを宣伝する
広告代理店 広告戦略の立案や配信設定、運用改善などを担当する
媒体社 広告を掲載・配信する媒体を提供する

広告主が代理店に広告運用を依頼すると、代理店は契約に応じて広告媒体への出稿や運用業務を行います。

広告主が支払う金額には媒体費と代理店手数料が含まれることがあり、この合計がグロス金額に該当します。

ただし、媒体費の支払先や請求方法は契約によって異なり、広告主が媒体社へ直接支払うケースもあります。

マージンとは?代理店手数料との関係

マージンとは、商品やサービスの取引で発生する利幅や手数料を意味する言葉です。広告業界では、広告代理店が広告取引や運用サービスの対価として受け取る金額をマージンと呼ぶことがあります。

基本的な関係は以下のとおりです。

グロス金額=ネット金額+マージン

例えば、媒体費が80万円、代理店手数料が20万円の場合、グロス金額は100万円です。

ただし、広告代理店のマージンがそのまま利益になるわけではありません。代理店側にも広告運用担当者の人件費や管理費などが発生するためです。また、代理店の報酬体系には、広告費に連動する手数料方式だけでなく、月額固定制などもあります。

そのため、契約時にはマージンの金額に加え、どのような業務が含まれているかを確認しましょう。

グロスとネットの計算方法

広告予算を適切に管理するためには、グロスとネットの計算方法を理解しておくことが重要です。

広告代理店の手数料は、広告費に対して一定の割合で設定されるケースが多く、手数料率の基準によって計算結果が異なります。

ここでは、グロスとネットの基本的な計算式と、具体的な金額を用いた計算例を紹介します。

グロス金額の計算方法
ネット金額の計算方法
広告予算100万円の場合の計算例

グロス金額の計算方法

グロス金額は、広告媒体に支払うネット金額と広告代理店の手数料を合計して算出します。

基本的な計算式は以下のとおりです。

グロス金額=ネット金額+代理店手数料

例えば、広告媒体費が80万円、代理店手数料が20万円の場合、グロス金額は100万円となります。

また、代理店手数料がネット金額に対する割合で設定されている場合は、以下の計算式を使用します。

グロス金額=ネット金額×(1+手数料率)

ネット金額が100万円、代理店手数料率が20%の場合、グロス金額は120万円です。

なお、代理店手数料率がグロス金額を基準に設定されている場合は計算方法が異なるため、契約時に確認する必要があります。

ネット金額の計算方法

ネット金額は、グロス金額から広告代理店の手数料を差し引いて算出します。

基本的な計算式は以下のとおりです。

ネット金額=グロス金額-代理店手数料

例えば、広告予算が100万円で、そのうち代理店手数料が20万円の場合、ネット金額は80万円です。

代理店手数料がグロス金額の20%と設定されている場合は、以下の計算式で求められます。

ネット金額=グロス金額×(1-手数料率)

一方、手数料率がネット金額を基準としている場合は、以下の計算式になります。

ネット金額=グロス金額÷(1+手数料率)

同じ20%の手数料率でも、グロス基準かネット基準かによって実際の広告配信に使用できる金額が変わるため、注意が必要です。

広告予算100万円の場合の計算例

広告予算100万円、代理店手数料率20%の場合を例に、グロス基準とネット基準の違いを比較します。

項目 グロス基準(20%) ネット基準(20%)
広告予算(グロス) 1,000,000円 1,000,000円
代理店手数料 200,000円 約166,667円
広告媒体費(ネット) 800,000円 約833,333円
手数料の計算基準 グロス金額の20% ネット金額の20%

このように、同じ100万円の広告予算でも、手数料の計算基準によって広告媒体費には約3.3万円の差が生じます。

広告運用では、実際の媒体費が広告の表示回数やクリック数、コンバージョン数に影響する可能性があります。

そのため、広告代理店から見積もりを受け取る際には、手数料率だけでなく、計算基準とネット金額を確認することが重要です。

※上記は消費税やその他の費用を考慮しない計算例です。実際の契約では、最低手数料や初期費用などが別途設定される場合があります。

グロス建てとネット建ての違い

広告代理店との取引では、広告予算をグロス建てまたはネット建てで設定する場合があります。

グロス建ては代理店手数料を含めた総額を基準とする方法で、ネット建ては広告媒体費を基準とする方法です。

ここでは、それぞれの特徴と適した場面を解説します。

グロス建て|広告費の総額を基準にする方法
ネット建て|広告媒体費を基準にする方法

グロス建て|広告費の総額を基準にする方法

グロス建てとは、広告代理店の手数料を含めた総予算を基準にする方法です。

例えば、広告予算を月額100万円(グロス)に設定した場合、媒体費と代理店手数料の合計が100万円になるように配分します。

広告主にとっては、広告施策に支出する総額を把握しやすいことがメリットです。

一方、予算の一部が代理店手数料に充てられるため、実際に広告媒体へ投下できる金額は100万円より少なくなります。そのため、グロス建てで契約する場合は、媒体費として使用できるネット金額も確認しておく必要があります。

ネット建て|広告媒体費を基準にする方法

ネット建てとは、広告媒体への配信費用を基準に予算を設定する方法です。

例えば、月額100万円(ネット)で広告出稿を依頼する場合、100万円を媒体費として確保したうえで、代理店手数料を別途計算します。

ネット金額に対して20%の手数料を上乗せする契約であれば、総額は120万円です。

ネット建ては、広告媒体への投下予算を明確にできるため、媒体別の配分や配信計画を立てやすい特徴があります。ただし、代理店手数料が別途発生するため、広告主が支払う総額はネット金額よりも大きくなります。

社内で予算を確保する際は、媒体費だけでなく、代理店手数料も含めた総支出を確認することが重要です。

広告業界でグロスとネットが使われる主な場面

広告業界では、広告代理店との契約や広告予算の管理、広告施策の効果測定など、さまざまな場面でグロスとネットが使用されます。

両者を正しく区別することで、広告費の内訳を把握しやすくなり、予算配分や費用対効果の分析にも役立ちます。

ここでは、広告業界でグロスとネットが使われる代表的な3つの場面を紹介します。

広告代理店との契約・見積もり
広告予算の管理・配分
広告の費用対効果の分析

広告代理店との契約・見積もり

広告代理店との契約や見積もりでは、広告費がグロスとネットのどちらで提示されているかを確認する必要があります。

例えば、広告代理店から「広告運用費100万円」と提示された場合、その金額に代理店手数料が含まれているかどうかによって、広告主が負担する総額は異なります。

グロス金額で提示されている場合は、通常、その金額に媒体費と代理店手数料が含まれます。一方、ネット金額で提示されている場合は、媒体費とは別に代理店手数料が発生することがあります。

また、広告代理店によっては、初期設定費用やクリエイティブ制作費、レポート作成費などを別途請求するケースもあります。

契約後に想定外の費用が発生することを防ぐためにも、見積もりの段階で広告費の内訳と追加費用の有無を確認しておきましょう。

広告予算の管理・配分

グロスとネットの区別は、広告予算を適切に管理・配分する際にも重要です。

例えば、月額300万円の広告予算をGoogle広告とMeta広告に配分する場合、グロス金額を基準にすると、実際に媒体へ投下できる金額を正確に把握できない可能性があります。

グロス金額300万円、代理店手数料がグロスの20%の場合、媒体費として使用できるネット金額は240万円です。この240万円を基準に、各広告媒体への予算配分を検討する必要があります。

また、複数の広告代理店を利用する場合は、それぞれの手数料体系が異なることもあります。

広告予算を効率的に配分するためには、グロス金額で全体の支出を管理しながら、ネット金額で実際の広告配信予算を把握することが大切です。

広告の費用対効果の分析

広告の費用対効果を分析する際にも、グロスとネットの使い分けが必要です。

Web広告では、広告費に対してどれだけの売上が発生したかを示すROAS(広告費用対効果)や、1件のコンバージョンを獲得するために必要な費用を示すCPA(顧客獲得単価)などの指標が使用されます。

例えば、広告費100万円(グロス)、媒体費80万円(ネット)で400万円の売上を獲得した場合、ROASは以下のようになります。

項目 グロス基準 ネット基準
広告費 100万円 80万円
広告経由の売上 400万円 400万円
ROAS 400% 500%

このように、同じ広告成果でも、グロスとネットのどちらを基準にするかによってROASの数値が異なります。

広告媒体の管理画面では、代理店手数料を含まない媒体費を基準にROASやCPAが表示されることが一般的です。しかし、企業が広告施策全体の採算性を判断する際には、代理店手数料などを含めた総支出も考慮する必要があります。

媒体ごとの運用成果を分析する場合はネット基準、広告施策全体の費用対効果を評価する場合はグロス基準など、分析目的に応じて適切な指標を使い分けましょう。

 

グロスCPAとネットCPAの違い

Web広告の費用対効果を分析する際には、グロスCPAとネットCPAを区別することが重要です。

CPA(Cost Per AcquisitionまたはCost Per Action)は、問い合わせや商品購入など、1件のコンバージョンを獲得するためにかかった費用を示す指標です。

グロスとネットのどちらを基準にするかによってCPAの数値が変わるため、広告運用の成果を正しく評価するには、それぞれの特徴を理解する必要があります。

ここでは、グロスCPAとネットCPAの計算方法や使い分けについて解説します。

  • 例

グロスCPAとは?

グロスCPAとは、広告媒体費と代理店手数料を合計した金額を基準に算出する顧客獲得単価です。

計算式は以下のとおりです。

グロスCPA=グロス広告費÷コンバージョン数

例えば、月額広告費100万円(グロス)で50件のコンバージョンを獲得した場合、グロスCPAは20,000円です。

グロスCPAは、広告主が負担する広告費を基準に成果を評価できるため、広告運用全体の費用対効果を判断する際に役立ちます。ただし、LP制作費や社内人件費などが含まれない場合もあるため、施策全体の採算性を評価する際には別途考慮する必要があります。

ネットCPAとは?

ネットCPAとは、広告媒体への配信費用のみを基準に算出する顧客獲得単価です。

計算式は以下のとおりです。

ネットCPA=ネット広告費÷コンバージョン数

例えば、広告媒体費80万円(ネット)で50件のコンバージョンを獲得した場合、ネットCPAは16,000円です。

ネットCPAは、広告媒体に投下した費用に対する獲得効率を把握する際に役立ちます。Google広告やMeta広告などの管理画面で表示されるCPAも、通常は媒体費を基準に計算されます。

そのため、広告媒体ごとの運用成果を比較したり、入札単価やターゲティングの改善効果を検証したりする際に活用できます。

グロスCPAとネットCPAの使い分け

グロスCPAとネットCPAは、分析する目的に応じて使い分けることが大切です。

例えば、広告費100万円(グロス)、媒体費80万円(ネット)、コンバージョン数50件の場合、以下のようになります。

項目 グロスCPA ネットCPA
計算対象の広告費 100万円 80万円
コンバージョン数 50件 50件
CPA 20,000円 16,000円
主な用途 広告主の費用負担を踏まえた評価 媒体の配信効率の分析

このように、同じ広告成果でも、グロスCPAとネットCPAでは4,000円の差が生じます。

媒体の配信効率を改善する際はネットCPA、代理店手数料を含めた獲得コストを評価する際はグロスCPAを確認するとよいでしょう。また、社内報告や広告代理店との打ち合わせでは、どちらのCPAを使用しているのか明示することで、成果に対する認識のずれを防げます。

広告費のグロスとネットを適切に管理する方法

グロスとネットの違いを理解したうえで、実際の広告運用では両者を区別して管理することが重要です。

特に複数の広告媒体や代理店を利用する場合は、広告費の計上方法が統一されていないと、予算管理や成果比較に誤差が生じる可能性があります。

ここでは、広告費を適切に管理するための実践的な方法を紹介します。

広告管理画面と請求書の金額を照合する
広告予算と運用実績を同じ基準で比較する

広告管理画面と請求書の金額を照合する

Web広告の運用では、広告媒体の管理画面に表示される利用金額と、広告代理店からの請求金額を定期的に照合しましょう。

Google広告やMeta広告などの管理画面に表示される費用は、通常、媒体側で発生した広告費です。一方、代理店からの請求書には、媒体費に加えて運用手数料などが含まれる場合があります。

例えば、広告管理画面の利用金額が80万円、代理店からの請求金額が100万円の場合、差額の20万円が契約上の手数料などに該当するか確認します。

ただし、請求額との差には、消費税や請求対象期間の違い、調整額などが影響する場合もあります。

毎月の広告費を正しく把握するためにも、管理画面と請求書の金額を照合し、差額の内訳を確認することが大切です。

広告予算と運用実績を同じ基準で比較する

広告予算の達成状況を評価する際は、予算と実績の集計基準を統一する必要があります。

例えば、予算をグロス金額で設定しているにもかかわらず、実績をネット金額で集計すると、実際よりも予算消化率が低く表示されます。

月額予算100万円(グロス)に対して、媒体費80万円のみを実績として扱った場合、予算消化率は80%です。しかし、代理店手数料20万円を含めれば、実際の支出は100万円となり、予算消化率は100%になります。

このような認識のずれを防ぐためにも、予算管理表ではグロス金額・ネット金額・代理店手数料を分けて記録しましょう。

また、広告成果を比較する際も、同じ費用基準を使用することで、媒体ごとのパフォーマンスを適切に評価しやすくなります。

グロスとネットを扱う際の注意点

グロスとネットは広告予算の管理に欠かせない概念ですが、金額だけを比較すると、広告施策の費用対効果を正しく判断できない場合があります。

特に広告代理店を利用する場合は、手数料の計算方法や追加費用、広告運用の成果を確認することが重要です。

ここでは、広告主がグロスとネットを扱う際に注意したい3つのポイントを解説します。

代理店手数料の計算基準を確認する
グロス金額だけで広告代理店を比較しない
広告費以外の費用も含めて費用対効果を判断する

代理店手数料の計算基準を確認する

広告代理店に運用を依頼する際は、手数料率だけでなく、その計算基準を確認しましょう。

代理店手数料は、グロス金額またはネット金額に対して一定の割合で設定されるケースがあります。例えば、手数料率が20%と記載されていても、グロス基準とネット基準では、実際に媒体へ投下できる広告費が異なります。

また、広告代理店によっては、広告予算に関係なく一定の最低手数料を設定している場合もあります。

契約前には、以下の項目を確認しておくことが大切です。

  • 代理店手数料率と計算基準

  • グロス金額とネット金額の内訳

  • 最低手数料の有無

  • 初期費用や制作費などの追加費用

  • 消費税の取り扱い

複数の広告代理店から見積もりを取得する場合も、同じ条件で比較することで、実際の費用負担を把握しやすくなります。

グロス金額だけで広告代理店を比較しない

広告代理店を選ぶ際は、グロス金額や手数料率だけで判断しないことが重要です。例えば、同じ広告予算100万円でも、代理店によって広告媒体費と運用手数料の割合が異なります。

ただし、手数料が安い代理店を選べば、必ずしも広告成果が高まるわけではありません。広告運用では、ターゲティングの精度や広告クリエイティブの改善、配信データの分析などが成果に影響します。

そのため、広告代理店を比較する際は、費用だけでなく、以下のような項目も確認しましょう。

  • 自社の業界や商材に関する運用実績

  • 広告戦略の立案・改善提案の内容

  • 運用レポートの内容と報告頻度

  • 広告クリエイティブの制作・改善体制

  • 問い合わせやコンバージョンの獲得実績

代理店手数料は単なる追加コストではなく、広告運用を専門家に委託するための費用でもあります。

ネット金額の大きさだけでなく、広告代理店が提供するサービスと期待できる成果を総合的に評価しましょう。

広告費以外の費用も含めて費用対効果を判断する

広告施策全体の費用対効果を判断する際は、媒体費や代理店手数料だけでなく、関連する費用も考慮する必要があります。

Web広告の運用では、広告配信費用以外にも、以下のような費用が発生する場合があります。

  • 広告バナーや動画の制作費

  • ランディングページ(LP)の制作・改善費

  • アクセス解析ツールなどの利用料

  • 広告運用に関わる社内人件費

  • 外部コンサルティング費用

例えば、広告媒体費80万円、代理店手数料20万円、LP制作費30万円が発生した場合、広告施策全体の支出は130万円です。

仮に広告経由の売上が400万円だった場合、媒体費だけを基準としたROASは500%ですが、上記の総費用を基準に計算した売上対費用比率は約308%となります。

ただし、LP制作費のように複数月にわたって効果が期待できる費用は、分析目的に応じて計上期間を検討する必要があります。

広告運用の成果を正しく評価するためにも、媒体費を基準とする運用指標と、関連費用を含めた施策全体の収益性を分けて管理することが大切です。

グロスに関するよくある質問

グロスは広告業界だけでなく、経理や営業などの幅広いビジネスシーンで使用される用語です。そのため、業界によって意味や計算方法が異なる場合があります。

ここでは、グロスに関してよくある質問とその回答を紹介します。

グロスと粗利の違いは何ですか?
グロスと税込金額は同じですか?
広告代理店の手数料20%は一般的ですか?
広告予算はグロスとネットのどちらで伝えるべきですか?

グロスと粗利の違いは何ですか?

グロスは「総額」や「全体量」を意味する言葉で、粗利は売上高から売上原価を差し引いた利益を指します。

粗利は「売上総利益」とも呼ばれ、以下の計算式で求められます。

粗利=売上高-売上原価

例えば、売上高が1,000万円、売上原価が600万円の場合、粗利は400万円です。

英語では粗利を「Gross Profit」と表現しますが、グロスという言葉自体が必ずしも粗利を意味するわけではありません。

広告業界では広告費の総額を指すなど、使用する場面によって意味が異なるため注意しましょう。

グロスと税込金額は同じですか?

グロスと税込金額は必ずしも同じではありません。

グロスは手数料などを含めた総額を意味しますが、消費税が含まれるかどうかは取引条件によって異なります。例えば、広告費100万円(グロス・税抜)の場合、消費税率10%を適用すると、税込の支払総額は110万円です。

見積書や請求書にグロス金額が記載されている場合は、税込・税抜のどちらで表示されているか確認することが重要です。

広告代理店の手数料20%は一般的ですか?

Web広告の運用代行では、広告費の20%を手数料として設定する料金体系が見られます。ただし、すべての広告代理店に共通する基準ではありません。

手数料率は、広告媒体の種類や広告予算、運用業務の範囲などによって異なります。また、広告費に対する割合ではなく、月額固定料金や成果報酬型の料金体系を採用している代理店もあります。

広告代理店を選ぶ際は、手数料率だけでなく、運用内容やサポート体制、期待できる成果なども含めて比較検討することが大切です。

広告予算はグロスとネットのどちらで伝えるべきですか?

広告代理店に予算を伝える際は、グロスとネットのどちらを指しているのか明確にすることが重要です。

例えば、代理店手数料を含めて月額100万円まで支出できる場合は、「グロスで月額100万円」と伝えます。一方、広告媒体への配信費として100万円を確保したい場合は、「ネットで月額100万円」と伝えます。

予算の認識にずれがあると、想定していた広告配信額や請求金額が変わる可能性があります。

そのため、広告代理店との打ち合わせや見積もり依頼では、金額とあわせてグロス・ネットの区分を明示しましょう。

まとめ|グロスとネットの違いを理解して広告予算を適切に管理しよう

グロスとは、経費や手数料などを差し引く前の総額を意味する言葉です。広告業界では、広告媒体費と代理店手数料を合計した金額を指し、媒体費のみを表すネットと区別して使用されます。

広告予算を適切に管理するためには、グロスとネットの違いを理解し、代理店手数料の計算基準や費用の内訳を確認することが重要です。

また、広告運用の成果を高めるには、費用だけでなく、広告媒体の選定やターゲティング、クリエイティブの改善などにも取り組む必要があります。

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